慢性下痢

2025/05/12  大腸カメラ, 大腸がん検診, 消化器疾患, 消化管疾患, 症候,

慢性下痢は、3~4週間以上続く下痢症状を指し、日常生活に大きな影響を与えることがあります。原因は多岐にわたるため、早期の診断が重要です。以下に、慢性下痢の主な鑑別診断を挙げてみましょう。

  1. 過敏性腸症候群(IBS
    ストレスや食事による影響で、腹痛や便秘と交互に下痢が発生することがあります。症状は慢性的に繰り返すことが特徴です。
  2. 炎症性腸疾患(IBD
    クローン病や潰瘍性大腸炎が原因で、腹痛や血便、体重減少を伴う慢性下痢が続くことがあります。
  3. 細菌感染
    腸内での感染症、特にサルモネラ菌やカンピロバクター菌が原因で慢性下痢が続くことがあります。
  4. 吸収不良症候群
    小腸の病気(セリアック病やラクトース不耐症など)によって、栄養素の吸収がうまくいかず、下痢が長引くことがあります。
  5. 薬剤性下痢

一部の薬(特に抗菌薬や制酸薬、便秘薬)によって、慢性的な下痢が引き起こされることがあります。

6.腫瘍性

下痢や便秘の繰り返しの原因を探る中で、悪性腫瘍(がん)が見つかる場合がります。

慢性下痢は、生活習慣や食事に影響を与えることが多いため、症状が続く場合は医師に相談し、大腸カメラ検査による診断や治療を受けましょう。

ご心配な方は、日本消化器病学会専門医・日本消化器内視鏡学会専門医である当院にご相談ください。

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