下痢

2025/05/12  大腸カメラ, 消化器疾患, 消化管疾患, 症候,

急性下痢は突然の下痢症状が現れるもので、原因はさまざまです。多くの場合、ウイルスや細菌、食事によるものが多いですが、他にも注意すべき疾患があります。以下に急性下痢の主な鑑別診断を挙げてみましょう。

  1. ウイルス性胃腸炎
    ノロウイルスやロタウイルスなどが原因で、特に冬に流行します。症状は吐き気や発熱を伴うことがあります。この場合には、水分摂取を心がけ、抗菌薬は不要です。
  2. 細菌性腸炎
    サルモネラ菌やカンピロバクター菌などが原因で、食事から感染することが多いです。血便や腹痛が特徴的です。通常は感染から発症まで日にち単位ですが、細菌の中には、感染から発症まで数時間内のものがあります。
  3. 過敏性腸症候群(IBS
    ストレスや食事の影響で腸が過敏になり、急に下痢が発生することがあります。慢性的に繰り返すことが特徴です。
  4. 薬剤性下痢
    抗菌薬や鎮痛剤、抗がん剤、便秘薬などが原因となり、下痢が起こることがあります。

急性下痢は症状が続く場合や、血便や激しい腹痛がある場合は、早めの受診をおすすめします。

感染症のリスクもあるため、早期に適切な診断と治療を受けることが大切です。

ご心配な方は、日本消化器病学会専門医である当院にご相談ください。

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