最近、各種検診結果の相談を多く受けるようになりました。
その中で、ヘリコバクター・ピロリ菌(いわゆるピロリ菌)抗体検査で陽性と出たため、どのように扱えばよいでしょうか、
ということで、受診いただいた方が続きました。
このような検診上の相談は、総合診療医の腕の見せどころです。
検診異常の相談は、総合診療医にとって、うれしい限りです。
さて、抗体陽性についてですが、現在も感染状態か、または過去に感染していたかを抗体量で判断します。
いずれにしてもピロリ菌に感染したことがある、ということですから、何らかの対応が必要です。
現在も感染状態にある方は、基本的には除菌治療を強くお勧めます。
過去にピロリ菌に感染していた方には、定期的な胃カメラをお勧めします。
これは、除菌療法が完了しても、胃がんリスクはゼロにはならないためです。
胃がん発見のために、定期的な内視鏡検査の必要性は、国内外の診療ガイドラインでも示されています。
ピロリ菌抗体検査で陽性と出た場合、一度はかかりつけ医、または専門医に相談しましょう。